Scroll Down
scroll
prev
01/03
next

レポート

第3弾 体験プログラムレポート♪

「みんなで創る地域プロジェクト」第三回目の体験プログラムが開催されました。

今回は、10月9日と10日の1泊2日で、加美町の豊かな農、食、音、そして人を体験します。参加者は「管楽器リペア」を体験するチームと、「音楽療法」を体験するチームの計23名。中学生から60代まで、幅広い年齢層の方が参加した、笑いがいっぱいのプログラムをリポートします♪

プログラム1日目

仙台駅から東北自動車道を北上し、途中古川駅で数名をピックアップした後、バスは一路加美町へと向かいます。車窓からは、ほのかに色づいた山の木々が深まりゆく秋を感じさせてくれました。

仙台よりも、ほんの少し寒く感じる加美町。まず一行が行ったのがグリーンツーリズムとして稲刈り体験。各々着替えを済ませ、中新田交流センターから歩いて3分ほどの田んぼに向かいます。「ようこそ、いらっしゃいました!」。そう元気な声で迎えてくれたのは、この集落の人たちで作った農業生産法人「カミックス」代表の近田利樹さん。「稲刈りしたこと、ある人?」の質問に、数名が手を挙げると「とにかく安全が第一だから! ケガしねぇようにね!」と話します。そしてここからは、仙台CLEARSの野乃香ちゃんも合流します。

「カミックス」代表の近田さん。今年のお米の出来は「上々だよ!」とのこと

野乃香ちゃんも稲刈りに初挑戦

参加者のみなさんは、4人ほどのグループに分かれ、それぞれ今日の師匠である農家のお父さんたちにつきます。「鎌を持たないほうの手に軍手をはめて。根元から30センチくらいのところで稲をつかんだら、サッと手前に鎌を引くんだ。このとき気を付けなければいけないのは、足は必ず開いておくこと。じゃないと、脛をけがしてしまう人もいるからさ。6~7束くらいで稲を束ねて、“ほんにょ”に刺すんだよ」と指導します。
と、ここでハプニング。左利きの野乃香ちゃん、鎌の力の入れ加減がわからず、右の親指の付け根を切ってしまいました。幸いその傷は浅く、すぐにバンドエイドで処置。思わず野乃香ちゃんも「本当にびっくりしちゃいました」と照れ笑いです。 

初体験の稲刈りを目いっぱい楽しみます

農家のお父さんの指導で刈り取った稲を束ねます

稲刈り体験のあとは、この土地でとれたひとめぼれをいただきます。地元のお母さんたちが握ってくれたおにぎりに、お芋やごぼう、大根など地元産の野菜がたっぷり入った豚汁にお漬物…。素朴だけど、なによりも心と体が温まるような、お昼ご飯になりました。

お昼には、地元野菜がた~っぷりのあったかい豚汁をいただきました

国立音楽院の先生たちも一緒にお昼ごはん

午後からは、バッハホールのあと国立(くにたち)音楽院宮城キャンパスへ行きました。
「音楽療法チーム」は、中新田交流センターに戻って、翌日の福祉施設での実習に向けて音楽療法士の松島裕子先生と濱田幸子先生による高齢者向け「若返りリトミック」の講義を受けます。が! このおふたり、普通の音楽療法士の先生とはワケが違う! 「私のことは、松ちゃんって呼んでね」という松島先生に、「私は濱ちゃんだよ」と話す濱田先生。「松ちゃん、濱ちゃんって、どっかで聞いたこと、あるでしょ? とにかくね、楽しく笑いながらやんなきゃダメよ!」と、お笑いモード全開です。

”松ちゃん、濱ちゃん”コンビ。おふたりの音楽療法は、笑いにあふれていて楽しいです

「荒城の月」をみんなで合唱しました

ところで、音楽療法とは、音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復や機能の維持改善を目指すもの。一緒に歌を歌ったり、楽器を演奏したり、体を動かすことで、心も体も元気になってしまうというものなんです。
とくに「脳の神経の60%が指と顔につながっているんです。だから、指先の運動をするときも、口角をあげて! 口角を挙げてるだけで、脳は笑ってると思うからね」と、松島さん。また、行うプログラムについても「高齢者の方であれば、リクエスト曲を入れたりするけれど、自閉症のお子さんなどが対象の場合は変化を嫌うので、いつも同じにするなど。利用者さんに合わせましょう」と。
その後も、参加者のみなさんと歌ったり、トーンチャイムと呼ばれる楽器で演奏をしたりと、笑いがいっぱいの楽しい時間を過ごしました。

夕方からは、猪股洋文町長と今回のゲストスピーカーである博報堂クリエイティブディレクターの鷹觜愛郎さんによるトークセッションです。
猪股町長は、加美町クイズのあとで、自慢のオリジナルソング「宮崎ナイトバザール」を熱唱。楽しく、参加者のみなさんに加美町のすばらしさを伝えてくれました。
鷹觜さんは、「この加美町では、ものすごいことが起こっていると思う」と話し、今まさにApple社やGoogle、Microsoftなどがけん引するネットの力で世の中が大きく変革してきていること、そして鷹觜さんが震災後、沿岸部の女性たちに仕事を…と始めた「浜のミサンガ『環』」を例に、これからのヒット商品はいかに人とネットを介して情報を広めていくことが大切かを話してくれました。その中で「大事なのは、情報がねじれないようにすること。そのために、キービジュアルを固定化して、“ひと目・一言化”をしましょう。そして、今日ここにいるみなさんには、ぜひ今日の体験をSNSでシェアしてください」と話しました。

猪股町長も自ら手掛けた曲を披露

鷹觜さんは、加美町が取り組んでいる”音楽のまちづくり”の可能性について話しました

稲刈り体験に、班ごとの音楽体験、これからの加美町についてのお話など、盛りだくさんの1日目は、こうして更けていくのでした…。

プログラム2日目

「管楽器リペアチーム」は、中新田交流センターに残っていよいよ管楽器リペアの体験を行います。仙台CLEARSの海来ちゃんも参加し、くじ引きで「クラリネット」か「フルート」のリペアを引き当てます。

海来ちゃんが引き当てたフルートチームの講師は井田嘉明先生です。まずは、写真を見ながらパーツの説明をしていきます。「入りくんだところにあるバネを外すために使うのが、バネカメという工具です。Vの字型になっているところを使って分解していきましょう」。いつもは大切に取り扱っている楽器をバラすという作業に、参加者のみなさんはおっかなびっくりといった様子。しかしながら、作業を進めるうちに、どんどん手つきも鮮やかになっていきました。そして、分解後は、再び組み立て作業です。組み立て作業が終わると、各々自分の担当したフルートを吹いて、その音色を確認していました。

一方のクラリネットの担当は、田嶋侑奈先生です。「学校に入ると、最初にやるのが、バネカメの製作。今回みなさんが使うものも、国立(くにたち)音楽院の生徒が作ったものなんですよ。このバネカメを使って、クラリネットを分解していきましょう」。渡された資料の写真を見ながら、ひとつひとつ丁寧に分解していきます。そして、今度はパーツを取り外されたクラリネットに、先ほどのパーツを戻していく作業を行います。「もう手慣れたものですね」と、田嶋先生が言うように、みなさんもすっかりドライバーやバネカメの扱いに慣れてきた様子。ひとつひとつの確認をしながら、丁寧に組み立て作業を行い、リペア体験を終了しました。

仙台CLEAR'Sの海来ちゃんは、フルートのリペアに挑戦

クラリネットのリペアを指導する田嶋先生

バネカメを使いながら、ひとつひとつ丁寧にバラしていきます

パーツをすべて元に戻したら、バネが働いているかどうか、指で確かめます

ランチは、薬來山を望むレストラン「KAMIFUJI」へ。地元の野菜をたっぷり使ったサラダやグリルチキン、パスタにピザ…といったごちそうに、参加者のみなさんも舌鼓。
すっかりお腹も満たされた後は、「やくらい土産センター」に立ち寄り、地場産の農産物をお土産に購入したり、名物のジェラートを食べたり…と、思い思いの時間を過ごしました。
そして、猪股町長と仙台CLEARSの海来ちゃんが見送る中、バスは仙台へと帰っていったのでした。

「KAMIFUJI」でのランチタイムは、和やかなムード

加美町の野菜をたっぷり使ったイタリアンに、みなさんは舌鼓を打っていました

参加者の声♪

参加者の声:谷田桃さん

鎌を持つのも初めてで、最初は自分の手を切るのではないかと怖かったです。でも、教えてもらううちにコツがつかめて上手にできるようになりました。

参加者の声:山﨑友貴さん

昔から音楽が好きで、普段はギターやピアノを演奏しています。管楽器は初めて触ったのですが、パーツが多いし、複雑なつくりをしているなぁと思いました。いつもは演奏する側で、不調になったら修理に出して、それが戻ってくる…っていうのが当たり前だったけれど、こんなに大変なことしてたんだ、ってわかりました。これから、いろんな知識を増やしたいな、と今回参加して思いましたね。

プログラム参加者集合写真♪